動物虐待事件が過去最多の100件を超え、その最多の犠牲者は猫とニュースで知りました。。虐待の内訳は飼育放棄が多いそうです。悲しい現実です。。。
今、奇しくも猫ブームだそうですが、ペット人気の話題を耳にする度、以前観た仲代達也主演の映画「ハチ公物語」を思い出します。
私は、正直観た当初この映画に共感できず、なんとも後味のよろしくない、人間の虐待の犠牲者ハチ公という印象しか受けませんでした。。
もしかしたら、製作者も、人間に翻弄される不条理な犬の一生という皮肉なテーマを意図していたのかもしれません。。
確か、秋田で生まれた秋田犬を東京帝国大学教授の娘が飼いたいと二つ返事でもらい受けることになり、はるばる東京まで荷物のように運ばれてきた子犬を、結局可愛がったのは、仲代達也演じる東帝大教授で、ほどなくして急死後、ハチ公にとって苛酷な道が待っていた。。教授生前から家から渋谷駅までお供する姿、時間になると渋谷駅前で教授を待つ姿、教授が亡くなった後も渋谷駅前で待ち続けるハチ公の姿が、忠犬として心を打ちますが、教授との生活はそんなに長くはなかった・・・むしろ、教授が亡くなってしまってからの方が長く、人間の都合でたらいまわしにされ、手に余るからと結局捨てられ、野良犬として渋谷駅前でご主人を待ち続ける・・・というラスト。。。
実話かどうかは定かではありませんが、観ていてつらく、はるばるひとりぼっちでよこされた東京でこんなひどい目に遭うなら、秋田にいた方が母犬や兄弟たちと一緒にいたりして幸せだったかも、とハチ公を切なく思うばかりでした。登場人物の、教授の奥さんや娘をはじめ、ハチ公をとりまく、一見人が好さそうで無責任な人間の仕打ちに、「あぁ、無情」と副題をつけたくなりました。
この映画は、単純な感動を呼ぼうとした作品ではなく、ハチ公をとりまく人間達の姿を淡々と描きながら、ペットを無責任に飼う人間に対する静かな批判が込められているのかもしれないと改めて思えてきました。。
そして、昨今の猫やペットブームの裏で動物たちが悲しい目に遭っていないか、飼い主である前に人間として、同等の尊い命である彼らの立場に立って考える機会を与えてくれているようにも感じました。
世の中には、現在の世界の状況のように、あたかも人間が、人類が被害者であるかのようにとらえられる事が多いように感じますが、新型コロナウィルス然り、自然災害も経済破たんも、オリンピックが開催できないのも、全ての原因を作った張本人は、人類であることを忘れてはならないでしょう。
私たち人類は、被害者であり、地球にとって加害者でもあるという紛れもない事実を謙虚に受け止め、地上の命がすべて幸せになるための方法を真剣に考え実践していく時代にそろそろ本気で国家規模でシフトチェンジした方が良さそうです。。。
もしかして、以前から感じていた、「動物園」も、ちょっと過激な感じもしますが「生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀なくし、飼い殺しにする、人間中心の施設。」という新明解国語辞典第四版の通りもしくは一理あるとすると、動物園のあり方も考える時代がきているのかもしれないと改めて思う、今日この頃です。。
Timshel!
写真を撮るならおこたが安心ね、ティムちゃん♪
また写真?まあ、撮ってもいいけどニャン・・・zzz byシエル
trtimshel.jp